たらばがに

たらばガニについてご説明します。甲幅は25cmほどで、脚を広げると1mを超える大型甲殻類で、全身が短い棘状突起で覆われています。食用として流通する際は茹でられて赤橙色になったものが多いのですが、生体は背中側が暗紫色、腹側が淡黄色をしています。

たらばガニの甲は丸みがあり、やや前方に尖った五角形をしています。両脇が盛りあがり、複眼の間に尖った額角、中央に"H"型の溝があります。なお、心域(H字の中央下の区画)に6つの突起があって、ここで近縁種のアブラガニ(突起が4つだけ)と区別可能ですが、稀に5本の個体(アブラガニ)も見つかることがあります。

5対の歩脚のうち、第1歩脚は鋏脚で、右の鋏が左より大きいのが特徴。太くて長い歩脚の中では第3脚が特に長くなります。第5歩脚は小さくて鰓室(さいしつ)に差し込まれて、鰓(えら)の掃除をする役割となります。このため外見はほぼ「カニ」なのですが、脚が3対しかないように見えます。他にもメスの腹部の左右が異なっていて、腹肢が左側のみにあることなど、ヤドカリ類の特徴が見られます。

また、横方向に移動するのが一般的であるカニに対して、タラバガニは縦方向にも移動が出来ます。顔立ちもよく見ると、カニ類よりは、ヤドカリ類に近い特徴です。さらにたらばガニは日本海、オホーツク海、ベーリング海を含む北太平洋と北極海のアラスカ沿岸、ガラパゴス諸島に分布しています。日本の太平洋沿岸では、駿河湾や徳島県沖の水深約850-約1,100mの海域での捕獲も記録されています。

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